財産管理

自筆証書遺言について

 自己の財産を自分の死後に、どのように配分してほしいかを決めておくためには遺言書は極めて有効な方法の一つです。

 特に自宅しか財産が無いが、相続人が複数いる場合や複数の財産があって相続で誰が何を貰うか揉めそうな場合には遺言書で誰が何を取得するか具体的に指示しておくことによって遺産争いを未然に阻止することができます。

 また法定相続人になれない内縁の配偶者や同性のパートナーの方に遺産を残す場合には、遺言書が必要になります。

 遺言書にはいくつかの作成方法がありますが、今回は自筆証書遺言についてお話しします。

自筆証書

 自筆証書遺言は、財産目録以外は自筆で作成する必要がありますので(なお財産目録にも1枚ごとに署名押印が必要です)、自筆出来ない方は公正証書遺言などを作成することになります。

 遺言書には作成日作成者の氏名・押印が必要です(押印は認め印でも大丈夫です)

 遺言内容を訂正・加入・削除した場合は、変更した部分に押印するとともに、余白部分に該当箇所についての記載をし、変更した旨を付記して署名する必要があります。

 

 表現方法としては『任せる』などという表現はなく『相続させる』『遺贈する』という表現が望ましいです。

 遺言書を作成したら封に入れて封印をしておきましょう。偽造や変造の防止に役立ちます。

 遺言書を発見した方は家庭裁判所に検認の申し立てをする必要があります。これにより家庭裁判所で相続人全員に遺言書が公開されます。

保管制度

 昨年の7月より自筆証書遺言を法務局に預ける制度が始まりました。

 次にこの点についてご説明します。なお保管制度を利用した遺言書は前記の検認の手続きは不要となります。

 

① 保管申請までに準備するもの

自筆証書遺言・・・ホッチキスで止めないでください。また封に入れないでください。

保管申請書 法務局(遺言保管所)にも置いてあります。
     (法務局のホームページからダウンロードできます)
     自筆証書遺言書保管制度で使用する申請関係書類
     (法務局の申請書のリンクです)
     遺言書の保管申請書         

写真付き本人確認資料・・・マイナンバーカード・運転免許証・パスポート等

本籍・筆頭者の表示のある住民票の写し(申請前3ケ月以内)

手数料3900円(収入印紙での納付になります。)
         法務局で購入できますので、現金を持って行けば大丈夫です。

② 遺言の形式

 四方の余白の幅が指定されています。

 また判読を妨げるような色や模様のついているものはNGです。

③ 手続き

 窓口が電話で保管申請の予約を取る必要があります。

 その際に

①漢字氏名

②生年月日

③郵便番号・住所

④連絡先電話番号

 が必要です。

 その後、予約した日に法務局に出向いて申請を行います。申請が完了すると保管証を受け取ります。

 保管証には保管番号が記入されています。

 保管番号は色々と必要になりますので紛失しないようにしてください。

 申請できる法務局は、

申請者の住所地・本籍地を管轄する法務局

申請者が所有する不動産の所在地を管轄する法務局

 となります。

 なお、遺言書の内容に関しての相談は法務局では行われませんので、内容等にご相談がある場合は、当事務所まで遠慮なくご相談ください。